話速変換機(速聴機)の回路構成
★全体構成
話速変換機(速聴機)の回路は4つのブロック、「DSP」「メモリ/CFカード」「コーデック/電源」「LCD/スイッチ」で構成されています。
以下に各ブロックについての簡単な説明を記します。
なお、詳しい技術解説などは筆者のブログで行いますのでご興味がありましたらご覧ください。
★DSP
話速変換機(速聴機)の心臓部となるDSP( Digital Signal Processer)の回路です。
日本TI社のポピュラーなDSP、TMS320VC5402を使用しています。
このDSP1つで話速変換アルゴリズム、音程変換アルゴリズムだけでなく、「録音」「再生」「消去」「CFカードへの書き込み」など、 話速変換機の全ての機能を制御しています。

TMS320VC5402のブロック図(日本TI社資料)

★メモリ/CFカード
プログラムを記憶するフラッシュメモリと音声データーを記録するCF(コンパクトフラッシュ)カードを制御する回路です。
話速変換のアルゴリズムは高速での演算が必要なため、フラッシュメモリは日本最速(開発当時)の富士通製MBM29LV400TC−55PFTN(55ns)を使用しています。
CFカードは、現在市販されている32Mbyte〜1Gbyteのほとんどのカードが使用できます。
★コーデック/電源
マイクや外部入力端子からアナログの音声信号を取り込んでAD変換し、CFカードに記録されたデジタル音声信号をDA変換するコーデックには、DSPとダイレクトに接続できるTI社のTLV320AIC13Cを使用し、マルチチャンネル・バッファドシリアルポート(McBSP)で接続しています。
TMS320VC5402はコア電源が1.8V、周辺回路電源が3.3Vと2電源が必要ですので電源の制御にはTI社のTPS61107PWを使用しています。
TPS61107PWは1.8Vと3.3Vの電源を生成するだけでなく入力電圧低下監視機能も有しています。
★LCD/スイッチ
操作状況を表示するLCDには香港TRULY社のMSC−G1223DYRN−6Nと、台湾POWERTIP社のPE9664AFR−001−Hの2機種が使用できるようになっています。
操作を行うスイッチはSMK社の4方向+センタープッシュのマルチウエイスイッチJXS0000−06を使用しています。
このスイッチ一つで話速変換機のすべての機能を操作することができます。